「囲い込む」とか、
見込み顧客を「追い込む」、
といった考え方は、
ビジネスの基本だと思うが、
個人的には、囲い込み、
という概念がどうしても好きになれなかった。

べらぼうに儲かってたニフティサーブが、
インターネットに負けたのは、
ニフティがお金をたくさん払うお客さんを
囲い込もうとしたからだ。
(サービスを使わなくてもお金だけ払う人はいるから
今でも儲かってるだろうけど)

小さいネットワークと、大きいネットワークがあれば、
ネットワーク外部性によって、
大きいネットワークのほうに人が行ってしまう。

狭い場所に囲い込むのではなく、
より大きくて居心地のいいスペースを作ってあげることが重要だ。
メガネの超音波洗浄器ってほんとにすごい。

眼鏡屋の店の前にあるアレ。


自分でメガネ拭きで掃除してもあんまりきれいになった感はないけど、
超音波洗浄器で洗うと、とんでもなく周りが明るく見えるし、
くっきりと見えるようになる。

町並みだって違って見える。


世間が暗く汚れて見えてしまうのは、向こうのせいじゃなくて、
単に、自分のメガネが汚れているせいなのかもしれないね。
当たり前の話だけど、不動産業界は、
上昇トレンドにあるときに強くて、
景気の下降局面に弱い。

もちろん、
必要となる資金が大きすぎるってのもあるんだけど、
プロダクトの調達や価格調整に必要となる「時間」
というファクターがけっこう効いているんだろう。


買った人に気兼ねして、値下げがしたくてもできない、
っていう ビジネスモデルはしんどいだろうなあ。
景気サイクルが早くなればなるほど大変そうだ。

マンションが半額でさばけるなら、
価格弾力性は相当あるはずなので、なんとかなるはずなのに、
実際にはそれは許されないだろう。

そういう商売は、
景気サイクルが早くなればなるほど大変そうだ。


一方、ITや広告も景気の影響をダイレクトに受けるけど、
価格調整が容易(メニューコストが低い)だから、
数量調整はあまりされずにすむ。

コスト削減努力ができる企業は、なんとか利益を守ることができる。

データセンターみたいに、既存顧客のリピートが多い
インフラビジネスだと、下方硬直的な価格にせざるを得ないため、
数量調整が効いちゃうのだろうけども。
Webマーケに詳しい人は、通常のマーケ理論にはあまり詳しくない。

通常のマーケ理論に詳しい人は、Webマーケにはあまり詳しくない。

Webは実践的すぎて、あまり理論が生かされない、
という傾向があるのかもしれないけど。

経営学がわかるひとは、経済学に詳しくない、
ってのとある意味似ているのかもしれない。

海外でSNSの勝敗が明らかになってきており、
これからmixiがSNSで海外市場展開、 というのはかなり厳しい状態かもしれない。

そこで売り上げの柱になるのが国内でのECになるのだろう。


今回の年賀状サービスでユーザーの住所と個人情報をゲットしていき、
住所を知らない同士でのオークションやプレゼントなどの
サービスを提供していく。
これから広告が厳しくなった段階で、
mixiの売り上げの一部はECになるのだと思う。


ユーザーを持っている他社サービスが同様の展開をする
来年の年賀状シーズンまでに、どれだけ前に進めるかが
焦点だろう。
英自動車販売ディーラー、「2台目はタダ」が大成功
http://www.afpbb.com/article/economy/2536571/3508172

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英ロンドンから北東85キロの町コルチェスターの自動車販売ディーラーは、 2台の新車を1台の値段で販売するキャンペーンが話題を呼び、不況を生き延びる手だてを得たようだ。

このディーラーは、インターネットを中心に自動車を販売するBroadspeed.comで、革シートやエアコンを装備した米自動車大手クライスラー製のダッジアベンジャー2台セットを2万ポンド(約310万円)で売りに出し、つい最近この車種の在庫を売り尽くしたばかりだという。

最高経営責任者のサイモン・エンプソン氏は英ガーディアン紙の取材に、「おかしなものです。1か月ほどは1台を半額で売ろうとしていたんですが、結果はまあまあぐらいで大成功ではなかった」と述べている。

「ところが『2台で1台の値段』のキャンペーンを始めた途端、2万2000件の問い合わせが殺到した」とその反響の大きさに驚く。
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字面どおりに読むと、
「半額よりも、2台目タダ、に飛びつく消費者心理って!」
という風に読めるけど、
きっと、単純に「2台目はタダ」という珍しさが話題を呼んで、
マスコミやクチコミに乗り、プロモーション効果で認知度が
上がったため、局所的に売れた、というだけのような気がする。

もちろん、技術的な理由もあるとは思うが、
おそらく戦略上の理由が大きいのだと思う。

Flashではなく、独自のアプリ仕様を作ったことで、
たしかに、アプリ開発者にとっての敷居は高くなってしまった。

もしiPhoneがFlash対応だったら、
一気にアプリがiPhone用に流れ込んでくるだろう。
これだと、市場がすぐに出来上がる代わりに、
「新規にアプリを作る人間が大儲けする」
っていう確率も下がるだろう。


そして、これはアップルにとって重要なことだが、
iPhone用のキラーアプリがたくさん出揃ってきた際、
もしオープンな仕様だったとしたら、
人気アプリは別のプラットフォーム(Androidなど)にも
一気に流出してしまい、iPhoneのプラットフォームとしての
優位性はなくなるが、独自仕様のアプリにしておくことで、
流出はある程度防げる。


つまり、
公式サイト主流だった時代の、有料コンテンツ時代のiモード
のような、アプリ(コンテンツ)作者に売り上げを還元する仕組みを
提供し、プラットフォームとして独占することがアップルの狙い
なのだろうと思う。
プレゼン能力でスティーブジョブズと戦えるのは、

任天堂の岩田社長か、
ジャパネットたかたの高田社長

だけかもしれない。

ジョブズも岩田社長も、
自分で考えた自社限定の商品を売り込むが、
高田社長は、普通の商品もシズル感たっぷりに売り込む。

そこがすごいなあ。
ためしにiPod Touchを触ってみているけど、
言われているほど使いにくいわけではない。

ただ、「ネットワーク外部性」
への依存度が強すぎるプロダクトだと感じた。


周りの人が持っていれば、
そして、たくさんの使いたいアプリがあれば、
ものすごい価値のあるプロダクトだけど、
そうでないとイマイチ。

すでにヤマほどサードパーティが乗っかってる
国内ケータイがある以上、
よほどのキラーアプリがぽこっと出てこない限り、
日本では売れないだろうなあとおもった。
(時間をかければ、大当たりが出る可能性はある)


そんな商品ほかにあったかなと考えてみると、
Xboxを思い出した。

学校時代、あるいは、社会人の3年目ぐらいまでの知り合いの名前を、
かたっぱしから、mixiの人名検索のフォームにいれてみた。

ほとんど誰も引っかからない。
使ってはいるのかもしれないが、少なくとも
もう現時点では実名では登録していないようだ。


海外のような、リアルな意味での「ソーシャルネットワーキング」ではなく、
ニックネーム制の統合型の携帯コミュニティサイト
なのかもしれない。

DELL、あるいはHPが自分のラインナップとカニバってまで、
なぜ激安ミニノートPCを売るのだろうか。

なるほどなー、
と思ったのが、これ。

[期間限定] 好評発売中のInspiron mini 9キャンペーン!
デスクトップまたはノートと一緒に買うとミニノートが39,980円!


つまり、既存のお客さんに、
もう一個一緒に買わせる、という戦略。
これならオマケとして買うだろう。
反対に、ミニノートPCを買おうと思っているお客さんに、
ついでに大きいPCも買わせることができてしまうかもしれない。

DELL、さすがだなーと思った。
インターネットのマーケティングをやる人間は、
大手サイトのPVとユニークユーザー数を比較したグラフを作ってみよう。

大手サイトは全体のPVが大きいだけではなく、
1人当たりのPVも大きいのだ。
これは、PCインターネットでもモバイルインターネットでも同じだ。


結局、インターネットって、

アクティブ率高い=リーチも大きくなる

の法則が成り立つので、

一人当たりPVはめちゃ大きいけどリーチ小さい「ニッチ」なサイト

なんてはほとんど存在しえないようだ。

逆に言えば、
一人当たりPVが大きいサービス作れれば、
リーチも結構行ける可能性がある。

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