という話がまたもや話題になっている。
仕組み上は株主のものであることは言うまでもないことだが、
経済学(=希少性)の点からいえば、
現実の社会においては、結局のところ、
「希少性が高いステークホルダー」のものだと感じる。

少数の大資本家のバックアップで新大陸を目指していた時代と異なり、
いまの世の中に出資できる人もたくさんいて、
銀行もいっぱいあって、労働者もたくさんいて、消費者もたくさんいる。
そしていまはその流動性が非常に高い。

国や時代、会社によって、
何に希少性があり、誰のがんばりで会社の命運が左右されるのか、
は常に異なる。

銀行の融資に会社の命運がかかっている会社は銀行のものであり、
お客様の増減で会社の将来がかかっている会社においては
消費者のものであり、
労働者の能力や努力に依存しまくっている企業は労働者のものである、
といえる。

出資したい人が山ほどいるGoogleが株主軽視の政策をとっているのは当然だし、
運転資金に困っている日本の零細メーカーや流通業は、銀行の所有物、といっても過言ではない。
頭脳流出することで会社が傾く会社は、労働者のものだ。

今の時代のように、超過供給のトレンドでは、
どんな層の顧客を味方につけるか、何人が顧客になってくれるか、
がどの企業にとって最重要であり、
会社は「お客様のもの」になってきており、
それが資本主義の正常進化の形だと思う。

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